御楼門(ごろうもん)とは?
「御楼門って何?」と思われる方も多くいるかと思います。
この名前にはピンとこない方もいると思いますが、「黎明館(れいめいかん)」とくれば分かるのではないでしょうか?
黎明館の敷地はかつて島津家が居城していた城があったんです!それは「鹿児島城」。今でも多くの県民からは「鶴丸城」の名で親しまれています。鶴丸城は天守閣を持たない館づくりの城で質素な作りでした。その天守閣に変わる城としての象徴だったのが「御楼門(ごろうもん)」だったのです。
城下町に暮らしていた人々は、この御楼門を日々眺めていたそうです。
明治6年に火災により焼失して以降、再建されることはありませんでした。
御楼門再建への動き
それから時が流れて時代は平成、鹿児島の新たな観光スポットとして「復元を!」と機運が高まり、2013年に民間の復元検討委員会において「復元に向けた提言」がなされ、同じ年に「復元実行委員会」が発足し、寄附金の募集を開始します。
2015年には「建設協議会」が設立。基本設計や実施設計が行われ、建設工事前には一般向けに、発掘調査で出土した瓦屋や建屋があったことを示す跡などを現地説明会として公開され、多くの歴史好きの人で賑わいました。
そして2018年8月、鹿児島が大河ドラマ「西郷どん」ブームで湧く中、着工を開始します。着工期間中はその様子を特設HPの他、現地でも窓ガラス越しに建設の様子を見ることができました。
約150年の時を超えて”復活開門”
2018年8月に着工してからおおよそ2年の2020年4月、ついに御楼門が復活しました!
総事業費:10億9000万円(うち6億2000万円は寄附金)
おおよそ半分は民間や個人による寄附によって復元され、いかにこの復元を待っていたのかと強く感じました。
~復元前~
石垣と石橋、堀のみが現存していました。
~復元後~
なんと立派な!
思わず目を引く巨大な城門「御楼門」。まるでタイムスリップしたかのような気分にさせてくれます。
高さ、幅は共に20mで城門としては「国内最大級」なんです!
ちなみに2階部分は一般には公開されていないのですが、今後イベント等で特別に限定公開するとのことで要チェックです!
周辺は「歴史と文化ゾーン」として多くの歴史的史跡スポットが点在しており、その中心的なスポットとして注目されています!
新型コロナウイルスが落ち着き、安心して観光や旅行が出来る時が来たら、是非とも全国の方にもこの巨大な門をご覧頂きたいと思っています。きっとこの大きさに圧倒されるはずです!
アクセス
御楼門の場所はこちら(グーグルマップ)
鹿児島県歴史・美術センター黎明館HPはこちら